「半分、青い。」に登場する「You May Dream」とロックの夢
NHKの朝ドラ「半分、青い」のなかで、劇中、主人公たちが「それが私のすてきなゆめユメユメユメ ユメユメユメ〜」と鼻歌で歌うのは80年代にヒットした「You May Dream」。演奏するのは、ギタリストの鮎川誠と女性ボーカルシーナーが中心となって博多で結成されたシーナ&ザ・ロケッツというロックバンドだ。
「You May Dream」はドリーミーで明るいポップナンバーだが、彼らのナンバーの多くはゴリゴリのロックンロール。ストイックでワイルド、武骨なスタイルのシンプルなサウンドで、長身でファンキーなカーリーヘアでこれでもか?というくらい客を煽る。そんな衝撃的なサウンドとパフォーマンスで高い評価を得ていた。
- アーティスト: シーナ&ザ・ロケッツ
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そんなシーナ&ザ・ロケッツの出世作「You May Dream」はシンプルなロックアレンジで仕上げられていた。しかし、その楽曲の魅力、シーナの歌に取り憑かれ、追加アレンジを申し出た人物がいた。「ライディーン」や「テクノポリス」などのテクノポップで注目を集めていたYMOの細野晴臣だ。彼の手により、コンピュータとシンセサイザーでアレンジを施され、古き良き時代のロックンロールの楽しさに斬新なテクノポップの雰囲気が加えられ、モダンなロックチューンとなり大ヒットとなった。
このヒットにより、彼らは多くの人々に知られることになるが、ロックンロールへの志向はブレることなく、彼らは武骨なロックンロールの道を突き進む。バンド結成以来、37年続くが、残念なことにボーカルのシーナが病で逝去。彼女は最愛の夫、鮎川誠の腕のなかで行きを引き取ったのだとか。
シーナ&ザ・ロケッツとしてロックの道を、愛する人と駆け抜けたシーナの人生、それはまさに「素敵な夢」のような人生だ。
ちなみに、シーナ&ザ・ロケッツは鮎川誠が中心となっていまも、存続。ときおり、二人の愛娘がボータリストとして参加するという。
ロックの夢は今も続いている。