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編集後記のようなライター(音楽)のブログ

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

街の灯りと谷崎潤一郎『陰影礼賛』

コピーライターの仕事で照明器具カタログのライティングを担当したときのこと。手がけるカタログの冒頭では「陰影礼賛」をテーマに紙面が展開されていた。 メインビジュアルでは照明器具によって、部屋があかあかと照らされているという絵ではなく、アンダー…

シティポップに続き、海外からも注目される日本のニューウェーブシーン

海外の音楽マニアで日本のシティポップがカルトな人気をあつめていることは周知の通り。このブログでも竹内まりあの作品が新たに発掘されたこともお伝えしたわけだが、状況はさらに変化し、今度は日本のニューウェーブが注目を集めているという。 遅ればせな…

4年前の春、ラストフライトとなったボーイング747。その機長のアナウンスが美しい。

音楽やアート作品ではないが、ある意味コンテンツとなった美しいアナウンス。 しばし、耳を傾けて下さい。 4年前(2014年)の春、ジャンボの愛称で親しまれたANAのボーイング747が、最後の運航を終え退役した。 ラストフライト復路となった那覇発羽田行きNH126…

森見登美彦と近作『夜行』について

森見登美彦という謎 いまや押しも押されもせぬ流行作家となった森見登美彦だが、彼がデビューしたおり、私は雑誌にて処女作の『太陽の塔』の書評を書かせてもらった。製本される前の段階だったので、なんと校正紙を預かっての書評だった。装丁も筆者の近影や…

ウィリアム・ギブソンのMacと仕事環境

「SFの世界を具現化する」というサイエンティスト暦本純一とサイバーパンクのオリジネーターであるSF作家 ウィリアムギブソンの対談が紹介されていた。 『スプーク・カントリー』以降の近作が日本版が翻訳されず、ファンにやきもきさせているギブソンだが、…

デイヴィッド・リンチ『大きな魚をつかまえよう―リンチ流アート・ライフ∞瞑想レッスン』をつかまえた

老いていくときには、こんな人になりたいと思うのがこの人。 鬼才 デイヴィッド・リンチ。 知性と野性、戦略と混沌が破綻しながら生きながらえている感じが素晴らしい。 Amazonから鬼才の本が届いた。 『大きな魚をつかまえよう―リンチ流アート・ライフ∞瞑想…