デイヴィッド・リンチ『大きな魚をつかまえよう―リンチ流アート・ライフ∞瞑想レッスン』をつかまえた
老いていくときには、こんな人になりたいと思うのがこの人。
鬼才 デイヴィッド・リンチ。
知性と野性、戦略と混沌が破綻しながら生きながらえている感じが素晴らしい。
Amazonから鬼才の本が届いた。
『大きな魚をつかまえよう―リンチ流アート・ライフ∞瞑想レッスン』だ。
「瞑想」を軸に創作の秘密と創作ノートが軽く記された一冊。昨今の意識高い系のビジネス書っぽいレイアウトも逆に気に入った。
リンチはTM瞑想を実践しており、メンタルフルネス的なカジュアルな体験とは違う。
また、バガヴァッド・ギーターの言葉の引用もあり、かなり東洋思想の影響を受けていることも興味深い。
昨今「密教」についての書籍に関わっており、いくどとなく「瞑想」を始めようと思っていたところ、an・anか何か、満島ひかりのインタビューで下記の発言があったのでAmazonから購入したのが経緯。
読み終わったらちゃんとレビューします。
個人メモ:デイビッド・リンチについて
『エレファント・マン』『ブルーベルベット』『ツインピークス』『マルホランドライブ』などの作品で知られるカルト映画の巨匠。
1950年代のアメリカを愛し、シュールレアリズム、フランシス・ベーコンに影響を受けている。数々の作品にはアメリカの片田舎に巣くう「闇」がスタイリッシュに描かれ、その日常と非日常の曖昧な境界に世界の秘密が見え隠れしている。
映画としては近作となる『インランド・エンパイア 』は自分にとっての課題作品。難解かつ戦略的な脈絡のなかに隠されているものを探し出すのが自分のライフワークになっている。
課題図書は保坂和志の「遠い触覚」。
本文に幾度となく『インランド・エンパイア 』『マルホランドライブ』について触れられており、デイビッド・リンチの思考にも近づける一冊になっているため。
これも、繰り返し読むことで自分なりの触覚が得られる、重要な一冊。
学ぶべきことがたくさんあり、年を経て理解することも多々ある。
こうした体験の繰り返しが人生で続くといいと思う。